コラム
その腕のしびれ、胸郭出口症候群かも?
胸郭出口症候群は、手のしびれや、腕に力が入りにくくなる神経の病気です。胸郭出口とは、首と胸の間にある通路で、神経や血管が胸郭出口で圧迫されることで症状が出現します。この記事では、胸郭出口症候群についての基本や、運動による対処方法などを解説します。
胸郭出口症候群とは
胸郭出口症候群は、腕を上げる動作を行うと神経や血管が圧迫され、手のしびれや腕に力が入りにくくなる神経の病気の一つです。首から腕にかけては大事な血管と神経が走行していますが、首の筋肉(斜角筋)の間や第1肋骨と鎖骨の間といった狭い場所を通過するため、圧迫を受けやすくなります。

主な症状
上肢のしびれ・だるさ・冷感などが主な症状となりますが、首や肩の痛みや重たい感じといった多彩な訴えもあることから、なかなか診断がつかないことが多い疾患です。
つり革につかまるときや洗濯物を干すときのように、腕を挙げる動作で症状が誘発されることが多いですが、腕が垂れ下がって上肢が牽引されることで症状が出ることもあります。初期の場合では上肢挙上時のみに症状が出ますが、進行すると安静時にも症状が出ることがあります。
主な原因
神経や血管が挟まれたり引っ張られたりする原因は、いくつかのタイプで考えることができます。
1.神経が引っ張られて症状が出現する、牽引タイプ。
なで肩のように姿勢が悪いことでおこるタイプで、首から出た神経が引っ張られてしまうことで症状が出現します。手を下に下げていると症状が出やすくなります。
2.神経や血管が圧迫されて症状が出現する、圧迫タイプ。
鎖骨と第一肋骨で神経や血管が圧迫されて症状が出現します。手を挙げて行う動作や、筋肉の過緊張などによって症状が出やすくなります。
3.1と2の混合タイプ
最も多いタイプと考えられており、牽引と圧迫の両方のメカニズムが関わっています。
運動の作用と効果
姿勢不良が原因の一つであることから、筋力強化による姿勢改善が胸郭出口症候群の対処および予防に期待できます。特に胸を開くような運動で背中や肩まわりの筋肉を強化していきましょう。
症状が起こりやすい方は重たいものを持ち上げたり、腕の挙上を繰り返す運動を行ったりすることで、鎖骨周辺の緊張を強めてしまう可能性があります。そのような人は、十分に注意して運動を行いましょう。
まとめ
胸郭出口症候群は、首から鎖骨や肩のつけ根にかけての部分で、神経や血管が圧迫されることで起こる症状の総称です。肩、腕、手のしびれや痛みが主な症状として挙げられます。姿勢の悪さや首・肩の筋肉の過緊張が原因で症状が起こるとされており、運動による姿勢改善で症状に対する対処や予防が期待できます。
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