コラム
腰椎分離すべり症でも痛み軽減・快適に!
腰椎分離すべり症は、腰椎の一部に分離がして腰の痛みや脚のしびれなどを起こします。放置すると痛みやしびれで日常生活にも支障をきたす可能性があります。この記事では、腰椎分離すべり症の基本から、予防や改善に役立つ運動の効果について詳しく解説します。
腰椎分離すべり症とは
腰椎分離すべり症は、腰椎(背骨の腰の部分)の後方部分に亀裂が入り、そのまま癒合せずに分離した状態で、その影響から腰椎が前方にすべる(ずれる)疾患です。スポーツをしている若年層や長期にわたって腰に負担をかけ続けた中高年によく見られます。
腰痛は10~15歳頃から起こりますが、青少年から高齢者まで広い範囲にわたって腰痛、脚の痛み、脚のしびれなどが現れます。また、腰椎変性すべり症といって、加齢に伴う椎間板や椎間関節の変性(老化)による腰椎すべり症もあります。高齢者に多く見られ、特に女性に多い疾患です。

発症の原因
スポーツをしている若年層に多く、練習などで繰り返し腰椎を反らすことや捻じることで腰椎の後方部分に亀裂が入って起こります。腰椎分離症は10代で起こりやすく、それが原因となって徐々に腰椎分離すべり症に進行していく場合があります。
- スポーツによる繰り返しの負担(ジャンプ・腰の反り・腰の捻りを伴う動作)
- 長期間の腰へのストレス(立ち仕事や重い荷物を持つ作業)
- 加齢による椎間板の劣化
主な症状
腰椎分離すべり症の症状は進行具合によって異なりますが、一般的には以下のようなものがあります。
- 腰痛(特に運動時や長時間座った後に強くなる。)
- 臀部や脚の痛み・しびれ(神経が圧迫されると坐骨神経痛のような症状が出る。)
- 腰の可動域の制限(後ろに反ると痛みが増す。)
- 筋力の低下、感覚の鈍化
症状が悪化すると下肢の感覚喪失などが起こり、脚が動きにくい、長時間立ったり歩いたりできない、排尿障害や排便障害が伴うことなどもあります。
診断方法と治療方法
腰椎分離すべり症は、X線(レントゲン)・MRI・CT検査などで診断されます。治療方法は症状の重さによって異なりますが、多くの場合はストレッチや筋力トレーニングなどの適切なリハビリ運動で症状は改善できます。腰痛・臀部や脚の痛みで日常生活に支障がでるほど重篤な場合には、神経の圧迫を除去する手術や腰椎を固定する手術が行われます。
予防・改善の運動と生活習慣の見直し
腰痛の場合、「股関節のストレッチと腹筋・背筋のトレーニングをしましょう!」と言われることが一般的です。腰椎分離症のように腰を反らすことで起こるような腰痛では、股関節前面から太ももの前側の柔軟性を保ち、過度に腰が反らないように腹筋群や臀部・もも裏などの筋肉をトレーニングします。
女性に多くみられる内股(脚を内向きに捻じりやすい、膝のお皿が正面ではなく向き合っているような状態)が強い場合は、内ももの付け根や太ももの外側をストレッチしたり、臀部の横側にある脚を外に向けるための筋肉などもトレーニングしていきます。
腰に負担をかけないためのストレッチや筋力トレーニングに加え、姿勢の問題点を理解して気にかける、長時間の同じ姿勢を避けてこまめな休憩を心がけるなど、日常生活から予防・改善のためのポイントを抑えて行動することが重要です。
まとめ
腰椎分離すべり症は、適切な治療と運動を行えば多くの場合は改善が可能です。症状が悪化する前に早い段階で対策することが大切なので、腰に違和感を感じたら早めに整形外科を受診しましょう。
メディカルパーソナルジム シープスでは、専門的なトレーナーが腰椎分離すべり症の予防や改善に役立つ運動指導を提供しています。個々の症状に合わせたトレーニングを通じて、腰の痛みや動きの制限を解消し、快適な生活をサポートします!皆様からの体験のお申込みをお待ちしております。