コラム
水分補給で正しく体調管理しよう!
私たちが生きていくために水は欠かせないものです。その摂取量が不十分であることが様々な健康障害を引き起こすリスク要因となります。この記事では、水分補給の基本について詳しく解説します。
水分補給の重要性
成人の場合、体重の約60%を水分が占めています。幼児は約76%、高齢者は約50%といわれています。水分は体内で様々な役割をしており、体温調整や栄養素を全身に運ぶほか、汗や尿として老廃物を体外に出すなど重要な役割を担っています。
また、脱水の影響で体重が2%減少することで、持久力や判断力の低下といった影響が現れます。さらに、5%減少すると脱水症状や熱中症などの症状が現れ、10%減少すると筋痙攣や循環不全などが起こります。
1日に必要な水分量
成人の場合、1日に2.0~2.5Lの水分を失っているといわれます。食事や体内で作られる水が1日で約1.3Lありますが、これだけでは補いきれないので、飲み水からの摂取も必要になります。1日の水分摂取量として1.2~1.5Lほどを飲み水から摂取することが、ひとつの目安になります。
また、運動をする人の水分排出量はさらに増えるので、意識的に水分を摂取する必要があります。運動前後に体重を測定することで、脱水傾向になっていないかチェックすることができます。
水分を取るタイミング
のどが渇くと思ったときには、体はすでに脱水して水分を欲している状態です。日常的にこまめな摂取を心がけましょう。
1. 起床時・就寝時
2. 運動中や運動前後
3. 入浴の前後
4. のどが渇く前に
特に起床時と入浴後は水分が不足しがちなので、意識して摂取しましょう。

おすすめの飲み物
基本的に、水分補給には「水」で十分といわれています。甘い飲み物(ジュースなどの糖濃度が10%を超えるもの)は砂糖や塩分の濃度が高く、胃から腸への吸収に時間がかかるため適していません。
ですが、適した糖濃度(4~6%)の飲み物は、水分の吸収を促進する働きがあります。熱中症や脱水時には経口補水液、運動時や夏場などで大量の汗をかくときはスポーツドリンクが適しています。状況に応じて適切な飲料を選ぶことが大切です。
水分補給で注意すべきこと
水分は体にとって重要ですが、むやみに摂取をしたらよいわけではなく、注意すべきポイントがあります。
▸ 一気飲みを避ける
一度に大量の水を摂取すると、血中のナトリウム濃度が低下し、健康に影響を及ぼします。
▸ カフェインやアルコールに注意する
これらの成分には利尿作用があり、尿として水分が排出されやすくなります。
▸ 冷たすぎない飲料を選ぶ
冷たすぎる飲み物は胃腸に負担をかけます。日常的な生活での水分補給は、15~20℃ほどの常温が適しています。運動時や熱中症対策としては、5~15℃の冷たい飲み物が体温を下げやすく水分の吸収も促進されるため適しています。
まとめ
水分補給は、健康維持に欠かせない習慣です。起床時や入浴後など、生活の中で自然に取り入れられるように意識しましょう。また、暑い季節や運動時は、体温上昇による発汗でより多くの水分を必要とします。1日1.5L~2Lを目安に、こまめに水分を補給しましょう。水分補給を習慣化し、暑さに負けない健康的な毎日を送りましょう!