コラム
認知症と運動の関係とは?脳の健康を守る運動習慣
認知症は、「年を重ねれば誰でもなるもの」「物忘れが増えることと同じ」といったイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。しかし、認知症は単なる加齢による物忘れとは違い、日常生活に様々な影響を及ぼす病気です。この記事では、認知症の基本から運動効果と作用について詳しく解説します。
認知症とは
認知症とは、様々な病気により、脳の神経細胞の働きが徐々に変化し、記憶力や判断力などが低下して、社会生活に支障をきたした状態をいいます。日本では、高齢化の進展とともに、認知症と診断される人も増加しています。65歳以上の高齢者は、3人に1人が認知機能にかかわる症状を持っているといわれています。
また、65歳未満で発症する認知症は「若年性認知症」と呼ばれます。若年性認知症の発症平均年齢は約54歳と若く、女性より男性が少し多いという傾向があります。

主な症状
認知症の代表的な症状は「記憶障害」ですが、その他に、以下のような症状も現れることがあります。このような言動が複数当てはまる場合は、認知症の初期症状である可能性があります。気になる変化に早めに気づき、専門医に相談することで、適切な治療や支援につなげることができ、症状の進行を遅らせられる可能性があります。
- もの忘れがひどく自覚がない
- 判断力や理解力が衰える
- 時間や場所がわからない
- 人柄が変わる
- 不安感が強くなる
- 意欲がなくなる
主な症状
認知症を起こす病気はいくつかあります。一般的には、アルツハイマー病、血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭葉変性症の頻度が高く、4大認知症とも呼ばれます。
アルツハイマー病
脳内に「アンドロベータ」などの異常なタンパク質が蓄積し、神経細胞を破壊することで発症します。
血管性認知症
脳梗塞や脳出血などの疾患により、脳に栄養や酸素が行き渡らなくなることで発症します。
レビー小体型認知症
脳の神経細胞に「レビー小体」という異常なタンパク質が溜まることで発症します。
前頭側頭葉変性症
脳の「前頭葉」や「側頭葉」の神経細胞が減少することで発症します。
運動効果と作用
適切な運動は、認知症の予防に効果的といわれています。ストレッチや筋トレ、有酸素運動など、バランスよく体を鍛えることが重要です。具体的な運動の効果は以下の通りです。
①脳の血流を改善する
適度な運動によって心拍数が上がり、脳に酸素に栄養が行き渡ることで、神経細胞が活性化します。
②脳内物質(BDNF)を増やす
運動により分泌される「BDNF(脳由来神経栄養因子)」が、記憶力に関わる海馬の萎縮を防ぎます。
③生活習慣病の予防
運動不足による高血圧や糖尿病は認知症のリスクを高めます。運動によってこれらの基礎疾患を回避することが直接的な予防につながります。
まとめ
認知症は誰もがなり得る病気ですが、早期の発見・対応と、日ごろの生活習慣病の見直しによって、予防や進行のリスクを軽減できる可能性があります。適度な運動やバランスの良い食事、十分な睡眠などは、脳の健康を維持するために大切です。
メディカルパーソナルジムシープスでは、医療機関と連携し、トレーニングの専門家が体の状態にあわせたプログラムを提供します。無理のない運動を取り入れて、認知症予防と健康づくりを始めてみませんか?皆様からの体験のお申し込みをお待ちしております。
監修

星加 義人
(ほしか よしと)
- 医学博士
- 日本内科学会 認定内科医
- 日本呼吸器学会 専門医
- 日本医師会 健康スポーツ医
呼吸器内科の専門医として、順天堂大学医学部附属順天堂医院・呼吸器内科勤務や越谷市立病院・呼吸器科医長などを経て、2016年に草加きたやクリニックを開業。
何でも気軽に相談ができる地域のかかりつけ医として、生活習慣病をはじめとした病気の予防と改善に力を入れている。
筆者

中山 雄大
(なかやま ゆうだい)
- 全米ストレングス&コンディショニング協会 ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
- 全米ストレングス&コンディショニング協会 パーソナルトレーナー
- 日本スポーツ協会公認陸上競技コーチⅠ
中学から陸上競技に取り組み、社会人時代に400mハードルで富山県記録を樹立。その後、自身の経験を活かして富山県総合体育センターでジュニアアスリートのトレーニング指導に従事。
現在は、幅広い層の方々の健康体力の維持・向上に貢献し、健康的な生活を実現できるように専門性を活かしたサポートを行っている。
