コラム
もしかして貧血?体のSOSを見逃さないで
貧血は、血液に含まれるヘモグロビンの量が少ないことで、息切れ・頭痛・めまいなど様々な症状を引き起こす病気です。この記事では、貧血の基本から運動の効果について詳しく解説します。
貧血とは
貧血は、血液中の赤血球に含まれるヘモグロビンの量が少なくなった状態をいいます。ヘモグロビンは、酸素を全身に運ぶ働きがあるタンパク質です。ヘモグロビン量が減少して貧血になると、体に酸素が足りない状態となります。
貧血の診断は血液検査のヘモグロビン値が基準となります。15歳以上の男性では13g/dL未満、15歳以上の女性や6~14歳の小児では12g/dL未満、高齢者や6カ月~6歳の小児は11g/dL未満が貧血の基準となります。

主な症状
貧血の重症度や進行の速さによって症状は様々です。軽度の貧血(ヘモグロビンが正常の70%程度)では症状がまったく現れないこともありますが、重度になると安静にしていても症状が現れることがあります。年齢や性別、貧血の原因や健康状態によって個人差がありますが、症状の目安として以下のことがあげられます。
▸ ヘモグロビンが正常の60%以下
→ 心拍数の増加、少しの運動で息切れ
▸ ヘモグロビンが正常の40%以下
→ 頭痛、めまい、耳鳴り、集中力の低下、手足の冷え、不眠など
▸ ヘモグロビンが正常の30%以下
→ 食欲の低下、吐き気、むかつきなど
主な原因
貧血の原因は多くありますが、ほとんどの貧血は以下のどれかに分類されます。
▸ 過剰出血による貧血
出血は、怪我や手術などで突然発生するもの、消化器や尿路の異常、重い月経などの慢性的な出血があります。特に慢性的な出血があると体内の鉄分が減少し、貧血が悪化します。
▸ 赤血球の生産不足による貧血
赤血球の生産には多くの栄養素が必要です。重要な栄養素は、鉄、ビタミンB12、葉酸の3つです。この他に適切なホルモンバランスも重要です。これらの栄養素やホルモンが不足すると赤血球の生産速度や量の低下、赤血球の変形によって酸素を十分に運べなくなります。
▸ 赤血球の過剰な破壊による貧血
通常、赤血球の寿命は約120日間です。この通常の寿命に近いものや寿命を過ぎた赤血球は、骨髄、脾臓、肝臓にある貪食細胞に取り込まれて破壊されます。寿命に達していない赤血球が破壊されると、それを補おうとして骨髄は新しい赤血球の生産を速めます。赤血球の生産を上回るペースで破壊が進むと貧血が起こります。
運動の作用と効果
貧血の人は、基本的に無理な運動は禁物です。ですが、運動不足は心肺機能や筋力が弱くなり、代謝や免疫力の低下につながります。また、適度な運動は内臓機能を回復させて鉄分の吸収を高め、赤血球の生産を活発にする作用があります。
貧血で起こりやすい血行不良の予防には、ストレッチや筋力トレーニングが効果的です。無理のない程度に取り組み、運動習慣をつけることが大切です。
まとめ
貧血は、血液中のヘモグロビンが正常より少なくなり、全身に十分な酸素が運ばれにくい状態を指します。1日の食事をバランスよくとり、適度な運動を心がけることが予防のポイントです。
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